エアコン 業務用


エアコン

エア・コンディショナー(Air Conditioner)とは、空調設備のひとつで、部屋内の空気の調整を行う機械です。狭い意味では、冷媒による単段蒸気圧縮冷凍サイクルの蒸気圧縮冷凍機のパッケージ・エア・コンディショナーや家庭用のルーム・エア・コンディショナーの内、水以外の熱媒体で熱を搬送するものを指します。通称エアコン。以降、エアコンと表記されています。


エアコン 業務用

業務用エアコンは、大型のものや各種原動機を使用したものが存在します。2002年からフロン類を冷媒とする業務用機器は、フロン回収破壊法の対象となり、廃棄する場合、適正な処理が義務付けられました。

ビル・マルチ・エアコン

ビル・マルチ・エアコンは、一つの室外機で複数の室内機を使用し空調を行うものです。中小規模の建築物で一般に使用されており、以下の特徴があります。


  • 室内機の個別起動・停止が可能です。

  • 増設が容易に出来ます。

  • なお、増設が容易に出来るという点には疑問点があります。配管を将来増設する場所へ先行工事して(先端を封止)あっても取り付けの時、配管内部の冷媒ガスを室外ユニットへ集める運転(ポンプダウン運転)を行うがビルマルチエアコンは現地冷媒追加量が多いためポンプダウンしきれない場合があり別途回収機と回収ボンベにより時間をかけて行う必要があります。


  • さらに1系統や2系統程度にまとめた物件だとガス漏れ、故障の時のダメージが桁外れに大きくなります(メーカにより室内基板1台故障というだけで通信異常が生じ全滅)。

  • それ以外に対応出来る増設ユニットを製造していない場合もありえます。

  • 一時的に室内ユニットを取り外す場合は部屋単位の分岐配管部へ閉止バルブを追加施工した方が有利です(再度取り付け、再移設の場合ガス回収が不要~最小で済みます)

  • コンビニエンスストア用

    コンビニエンスストア専用の冷凍・空調統合システムが存在し、以下のような特徴があります。


  • 冷凍・空調統合システムであるため冷媒の総使用量が少ない。

  • 冷蔵・冷凍ショーケースの廃熱で暖房するため効率が高い。

  • 冷房時も制御の工夫により最大需要電力・使用電力量とも少なくなっています。

  • メーカーの発想に違いがあり冷媒回路を空調、冷蔵、冷凍で共有する方式(システムダウン時、どちらも運転不能)や三菱電機のように相互の熱のやりとりを熱交換器ですることで冷媒回路や通信制御が全く独立していて単独で機能するものもあります。


    ガスエンジンヒートポンプ(GHP)・灯油エンジンヒートポンプ(KHP)

    ガスエンジンで圧縮機を駆動し、冷暖房を行うガスエンジンヒートポンプもガス供給会社の営業努力により近年普及が進んでいて、以下のような特徴があります。


  • 消費電力が小さく、電力ピークカットの効果も高いです。

  • 発電機を搭載した機種も登場、自己消費電力のほとんどをまかなう為、商用の消費電力はごく僅かです。

  • 電動機駆動のものより整備・点検費用が多くかかる。

  • 初期導入費用が電気式より高いです(都市ガス用はメーカー系販社と取引があっても都市ガス供給事業者を経由しないと購入できないため割高です)。

  • 室外機の設置スペースまたは高さが電気式に比べ大きく必要です(20馬力システムだと電気式と比較した場合占有面積は2割増し、高さは1.5倍、重量は2倍あります)。

  • レシプロエンジンでコンプレッサーを駆動するものはモーターに比べ騒音が大きい。またガス燃焼特有の臭気が発生します(エンジン自体はLPGタクシーやCNG車と同じですが排気ガスに関する厳しい規制が無く野放し状態です)。

  • 燃焼排気ガスからドレン排水が発生しますが、強酸性であるため中和処置を行わず垂れ流しにするとコンクリートの腐食を誘発します。
  • ガスエンジンの廃熱を暖房に利用できるため、寒冷地においても暖房運転の立ち上がりが良く、暖房時の室外熱交換器の除霜にもエンジン廃熱を用いるため、暖房能力の低下を抑えることができます。

  • エンジンがコスト面から旧式を使っており総合効率は1を少し上回る程度(エンジンが30%程度、ヒートポンプがEER値が3~4の場合システムCOP値は1~1.2)で近年の電気式の省エネ化(特にマルチでなく1:1システムが顕著)でCOP値が4以上と従来機の半分の電気代で運転できる事から、導入費用+保守費用+ガス代を考えてもGHPが割高となるケースがあり、最近は新規採用が激減しています。

  • エンジン式の構造上、現状では冷媒漏れが避けられず、今後地球温暖化など環境面で問題となる可能性が高いです。

  • 当然ながら燃料(特に都市ガス)の供給が絶たれると運転できなくなります。

  • 都市ガスは災害時の復旧が遅く長期に渡って空調が使えなくなります。 したがってガスが無ければ営業自体ができない店舗(飲食店やガス炊きボイラーの浴場)では問題にならないが 病院や事務所、飲食店以外の店舗など直接ガスに依存しない施設ではGHPだけに頼るのは好ましい例とは言えません (ガス式と電気式を各々供給設備容量を考慮し双方を設置するのが好ましいと言えます)。


  • 保守点検時、重要な注意事項があります。 従来のR-22冷媒を使用する機械でもHFC冷媒用合成油が使用されているため配管の水分管理、異種油の混入に十分注意する必要があります。ヤマハ製の場合PGA系合成油(カーエアコンR-134aとして用いられている油と同じです)これはGHPのメーカーからも判るようにカーエアコンのコンプレッサーを流用(あるいは技術を流用)しておりシャフトシールや摺動部の潤滑がR134a用PGAオイル対応にしてしまった為です。

  • GHPで使われていた配管を再利用してR410A冷媒などの電気式エアコンを接続する場合も問題があり、現状では配管洗浄が必須です。 この理由はカーエアコン用PGAオイルの漏電性の問題です。カーエアコン、GHPは駆動にエンジンを使うため絶縁性より潤滑を優先させているため電気式エアコンにPGAオイルが混入すると直接的に漏電、間接的にモータ巻線を劣化させやはり漏電に至ります。


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